牛島まさみ 第七写真館 「クリスマス特集」
ご来館頂き有難うございます
それではこれより「第七写真館」にご案内いたします
時間の許すかぎり、ごゆっくりとお過ごし下さい
今回は「クリスマス特集」です
ドイツ/オランダ/ベルギー/チェコ/オーストリア/ハンガリーなどの「クリスマス」を巡る旅にご招待いたします。
アドベント(降誕祭)と呼ばれる四週間
人々はクリスマスを楽しみに過ごす
寒い冬でもクリスマスは
心を温めるひと時をプレゼントしてくれる

ローテンブルク/ドイツ
私たちの世界に
イエス様がお生れになったことを喜び祝う
冬のドイツは寒さが厳しく
12月のその日の気温は-9℃
粉雪が静かに舞い下りていた

ローテンブルク/ドイツ
いま中世のようなこの町にいることが
まるで夢を見ているような気がして
頬をつねり「痛い」と声をあげてしまった
今は憧れの「クリスマスアドベント」
寒い冬であることを忘れてしまいそうだ

フランクフルト/ドイツ
一年に一度
誰もが心待ちにするクリスマス
ニュルンベルクの空に
「クリストキント」が現われ町を寿ぐ

ニュルンベルク/ドイツ
町に停車している車は
もしかしたらサンタクロースの車だろうか
沢山のプレゼントの箱が積まれている
トナカイの具合が悪く
車で運んでいるに違いない

ローテンブルク/ドイツ
サンタクロースの人形が
寒い風の中に置かれている
誰かと一緒に出掛けるために
誰かの部屋を飾るために
誰かの心を温めるために

ニュルンベルク/ドイツ
クリスマス飾りは
聖母教会の仕掛時計を眺めている
毎日12時には「金印勅書」の授与場面を映し出し
歴史の一幕を演じている
年に一度のクリスマスとともに

聖母教会/ニュルンベルク/ドイツ
ヴィースバーデン
ここは「流れ星のマーケット」と呼ばれる
寒い冬の夜空を
光の百合と流れ星が飾り
人々の心を優しく癒してくれる

「流れ星のマーケット」/ヴィースバーデン/ドイツ
ニュルンベルクの橋の上に
木造のクリスマスツリーが飾られている
その頂点には色とりどりの星を引き連れ
「ヘルンフートの星」がひときわ美しく輝いていた

ニュルンベルク/ドイツ
ローテンブルクの町で
サンタになった子供たちを見かけた
一人一人が自分の夢の花を
大きく咲かせるために
坂道を上り下りししながら
未来に向けひたすら歩いていた

ローテンブルク/ドイツ
モミの木の下に
ひたむきに祈る天使がいた
その無垢な祈りは
クリスマスの祝福とともに
世界へと広がっていくことだろう

ケルン/ドイツ
路地に置かれたクリスマスリースは
北風にさらされて寒そうだった
モミの木 木の実 宿り木
クリスマスの訪れを待ちわびていたから
みなとても幸せそうに見えた

フランクフルト/ドイツ
マリア様とヨセフ様
羊飼いたちと羊たち
そして東方から来た三博士
皆ひざまずき祈りをささげる
おごそかなケルンの「クリッペ」

ケルン/ドイツ
クリスマスマーケットの
小屋に飾られたクリスマスリースには
冬空の下
アドベントの始まりを告げるために
天使が降臨していた
ケルン/ドイツ
沢山のローソクたち
クリスマスの夜に
誰のため
どこで
その優しい光を灯すのだろうか

ケルン/ドイツ
クリスマスの静かな夕暮れ
フロイデンベルクの町に
「ヘルンフートの星」が光り輝き
神の祝福をそっと告げていた

フロイデンベルク/ドイツ
ケルンでもアドベントは始まっていた
大聖堂の前には沢山の人々が集まり
これから始まるミサを待っている
今年のクリスマスを
誰と どこで どのように過ごすのか
楽しそうに熱心に語り合っているように見えた

大聖堂/ケルン/ドイツ
窓辺に星のクリスマス飾りが見える
どのような思いで
この飾りつけをしたのだろうか
その思いが星に届きますように

フランクフルト近郊/ドイツ
町には寒さが満ちているのに
誰も寒さを感じてはいなかった
クリスマスは心を温めてくれるから

ローテンブルク/ドイツ
マリア様とヨセフ様は
イエス様の誕生に祈りをささげ
羊飼いと羊たち
東方から来た博士
そしてロバたち
「きよしこの夜」の聖歌が
静かに聞こえてきそうな
アントワープの「クリッペ」

アントワープ/ベルギー
この町の花屋さんに積まれているのは
まだ飾りのないモミの木のリース
やがて美しく飾られ
ドアに掛けられるその時を
冷たい町の風に吹かれながら
静かに待っている

ニュルンベルク/ドイツ
フロイデンべルクの町には
美しい木組みの家が
たくさん建ち並んでいる
クリスマスツリーが飾られ
誰もがこの日を祝福し
人々の幸せを願っていた
夕暮れの町に
時は静かに流れていく

フロイデンべルク/ドイツ
フロイデンベルクの夕暮れ時
人影はなく
静かな町の景色が
「幸せとは何か」を問いかけていた
何も特別なことはなく
静かな日常を過ごす日々こそが
いかに尊いかを
教えてくれている
そんな気がした

フロイデンべルク/ドイツ
仲良しの姉妹は
時々けんかをするし
二人でお出かけもする
心は ずっと一緒

ローテンブルク/ドイツ
この自転車に乗って来たのは
だれだろうか
でもこの自転車も赤く塗られ
モミの木と並んで
クリスマスの一役を担っているのが
とても嬉しそうだった
ニュルンベルク/ドイツ
今日はお母さんと一緒に
サンタと同じ赤色のジャケットを着て
「プレゼントを頼みに来たの」
女の子はそう言いたそうに見えた
でもお母さんは
そのプレゼントのことをすでに知っていそうだった

「流れ星のマーケット」/ヴィースバーデン/ドイツ
寒さのきびしいドイツの冬
でもクリスマスにはお買い物できるし
プレゼントも貰える
「私は少しも寒くない」
女の子はそうつぶやいていそうだった

ローテンブルク/ドイツ
どうしてクリスマスは
こんなに心が弾むのだろう
後ろではしゃぐ娘たちを
お母さんの背中の目が
ちゃんと見つめているから
とても幸せそうだった

ローテンブルク/ドイツ
色とりどりの木の実のクリスマスリースたち
「早く家の玄関に飾られたい」
そんな声が聞こえてきそうだった

フランクフルト/ドイツ
お店のテーブルに置かれた
クリスマスツリーは
冷たい風の中で澄ましている
その小さなモミの木のドレスアップは
質素だけど見とれるほど素敵だった

フランクフルト/ドイツ
小さなホテルの窓辺には
鉢植えの可愛いエリカの花とクリスマス飾りが
お客様を温かく出迎えていた
旅の疲れをそっと癒してくれるに違いない

ローテンブルク/ドイツ
笑顔と笑顔
寒い寒い冬に咲くあたたかな笑顔
それこそがクリスマスの魔法

「流れ星のマーケット」/ヴィースバーデン/ドイツ
誰かの幸せのために真心をつくす
家族やその他沢山の人への心の贈り物が
この袋の中にあふれるほど
ぎっしりと詰まっている

ニュルンブルク/ドイツ
窓はときどき
いろいろなことを教えてくれる
自分の心の窓は
どのように見えているのだろうか
誰かの心の鏡にしか映せない
私の心の窓

フランクフルト/ドイツ
クリスマスの飾りたちは
心配そうに語り合っていた
「一体どんなツリーに飾られるの?」
大丈夫 クリスマスは祝福の時
モミの木が君たちを待っているよ

フランクフルト/ドイツ
クリスマスリースには
モミの木の枝や松ぼっくり
そしてヒイラギの実が飾られている
自然の恵みをいただきながら
寒いドイツの冬を楽しむために
心あたたまるクリスマスがやってきた

フランクフルト/ドイツ
冬でも緑を失わない宿り木
その花言葉は克服・忍耐・永遠の愛
そしてもう一つ「キスしてください」
クリスマスリースに飾られた宿り木は
恋人たちに微笑む小さな魔法の緑

フランクフルト/ドイツ
振り返ることは
とても大切なこと
前を向いて進み
時々振り返れば
自分の歩いてきた道が見えてくる

ローテンブルク/ドイツ
「お姉ちゃんぼく写真に写りたくない」
そう言って隠れたお姉ちゃんの背中の大きさを
弟くんが追い越すのは
あと何回目のクリスマスの日だろう

ローテンブルク/ドイツ
「はいチーズ」
後ろのクリスマスツリーがうらやむほど
仲良し姉弟です

ローテンブルク/ドイツ
クリスマスのお菓子を
二人で選ぶのって楽しいな
親子でルンルン

ローテンブルク/ドイツ
「町を歩いて
沢山の人たちの笑顔を見たよ
クリスマスはだれでも幸せになれる季節だね」

ローテンブルク/ドイツ
一年のうちでクリスマスの頃が大好き
きっと年をとってもこの気持ちは変わらない
寒い冬の想い出だけど
きっと変わらない

ローテンブルク/ドイツ
想い出は年とともに
少しずつ消えてゆく
けれどクリスマスを過ごした想い出は
きっとずっと忘れない

ローテンブルク/ドイツ
何だか心がうきうきして楽しい
ホットワインは飲めないけれど
私の心はぽかぽかと温かい
ついつい踊り出したくなるクリスマス

ローテンブルク/ドイツ
クリスマスキャンドルをともすのはなぜ
それはキャンドルに優しくともる光を
自分の心にもともしたいから

フランクフルト/ドイツ
二人がこうして過ごすのは
もう決して長くないけれど
でもクリスマスを過ごした思い出は
決して忘れないよ

ローテンブルク/ドイツ
今お母さんは
お父さんのカメラをみているよね
でもちがうよ
お母さんの心が見ているのは
ずっと二人のことだよ

ローテンブルク/ドイツ
お父さんとお母さんは
ずっとずっと君を見つめながら生きてゆくことを
君は幾つになったらわかるかな?

ニュルンベルク/ドイツ
『くるみ割り人形とネズミの王様』では
ナタリーが人形に向かい「あなたを心から愛している」と告げると
ナタニエルにかけられていた呪いが消え元の姿に戻った
そして二人は結婚することになる
くるみ割り人形はずっと歩行器の持ち主を見守ってくれるだろう
メリークリスマス

ローテンブルク/ドイツ
アドベントリースにはローソクが四本
四週間でクリスマスはやってくる
待つのがつらい時はなかなか進まず
待つのが楽しい時は早く過ぎてゆく
それがクリスマス
イエスさまの降誕を祝福し
大切な人と楽しく過ごす時間に
メリークリスマス

フランクフルト/ドイツ
四本のローソク
希望
平和
喜び
愛
アドベントリースに沢山の思いを託し
火を灯すクリスマスは
大人も子どもも
時が優しく心穏やかに過ぎてゆく

フランクフルト/ドイツ
待ちわびて
恋焦がれて
喜びの瞬間がやってくる
メリークリスマス

フランクフルト/ドイツ
寒い冬も
緑色と赤色は
心を熱くしてくれる
メリークリスマス

フランクフルト/ドイツ
ぎゅっと握りしめたその小さな手は
きっとクリスマスがくれる幸せな時間を
離したくないからだよね

ニュルンベルク/ドイツ
しっかりとつかまれた君の手は
絶対離さないよという
お母さんの気持ちの表れ
でもまだきみには伝わっていないかな
いつかきっとわかる日がくるよ

ニュルンベルク/ドイツ
楽しい時間は
あっという間に過ぎてしまう
特にクリスマスはそうなんだ
でも二人の旅はもっともっと続くはず

ニュルンベルク/ドイツ
君が手にもつ物は
誰かへの贈り物かな
それとも自分の欲しかった物かな
君だけが知る君だけの大切な時間
それがクリスマス

ヴィースバーデン/ドイツ
「くるみ割り人形」
それはクリスマスの番人
冬の寒さに耐えながら
町の人々の笑顔を見守っている

ローテンブルク/ドイツ
「あなただけのために」
「私の可愛い人」
お菓子が語りかける言葉は
いったい誰に届けられるのだろうか
優しい言葉が似合うのは
クリスマス

ローテンブルク/ドイツ
緑の
モミの木は
枝を大きく広げて
寒い冬の心を癒してくれる
そしてクリスマスの主役として
「永遠の命」を私たちに示してくれる
象徴
の木
でも
ある

ローテンブルク/ドイツ
モミの木の隣に
容器とサンタのローソクが並び
クリスマスという舞台への登場を
おごそかに待っていた
もうすぐ 幕は開く

ローテンブルク/ドイツ
この飾りをまとったテーブルは
誰を待っているのだろう
きっと
ワイングラスとソーセージの皿が置かれ
やがて幸せの会話が
ここで交わされるの待っているに違いない
メリークリスマス

ローテンブルク/ドイツ
樽のテーブルの上には
ホットワインが置かれ
楽しい会話とともに
クリスマスを楽しむ
時は過ぎゆき
人は生きる

ローテンブルク/ドイツ
路地に角に置かれた
鉢植えのアイビーにも
オーナメントとリボンが結ばれ
キャンドルスタンドにも火がともる
誰もがこうしてクリスマスを祝い
すべての人々の幸せを願っている

ヴィースバーデン/ドイツ
クリスマスが始まると
人々はイエスさまの降誕を祝う
クリスマスツリーは
天使が地上に降り立つ目印として
天へとそびえている

フランクフルト/ドイツ
大聖堂の窓辺にも
星とクリスマスツリーが飾られ
道行く人々の笑顔を誘い
寒い冬に心の温もりをプレゼントしている

フランクフルト/ドイツ
寒い夕暮れのアムステルダム
架線のクリスマス飾りが輝き始めた
路面電車はゴトゴト走り
道行く人々は家路を急ぐ
大切な人への贈り物は
もう用意されているだろう

アムステルダム/オランダ
運河の町に日は暮れて行く
アムステルダム駅にも
イルミネーションが輝いている
長い冬を過ごさなければならない人々にとって
クリスマスは心の支えになっている

アムステルダム/オランダ
クリスマスツリーの下で
家族は食事をとっている
クリスマスは
人々の幸せな時間であり
家族の心のより所でもある
見守る星たちも嬉しそうに見える

ローテンブルク/ドイツ
ウィンドーにクリスマスリースが見える
モミの緑は永遠の命
リボンは人と人との固い絆
丸いオーナメントは果実の豊穣な実り
窓辺からのメリークリスマス

フランクフルト/ドイツ
女性は木彫りの可愛いサンタを
大切に抱きしめながら歩いている
これから毎年クリスマスが来るたびに
木彫りのサンタは
きっとクリスマスツリーのそばに
大切に飾られるだろう

ニュルンベルク/ドイツ
ニュルンベルクの冬空に
「クリストキント」がいた
町行く人たちを祝福し
幸せなクリスマスの時間を
一緒に見つめている

ニュルンベルク/ドイツ
アントワープの聖母大聖堂
「フランダースの犬」の最終回
吹雪の夜家も失い希望もたたれたネロは
疲れはて聖堂に辿り着いた
そこにはネロの人生の夢だった
「ルーベンスの祭壇画」が飾られていた
そこでネロを探しに来たパトラッシュとともに力尽き
天使に誘われ天へと旅立った
「ぼくたちはいつまでも一緒だね」
ネロの言葉は天に受け入れられた証しであった

ルーベンスの祭壇画の一部/アントワープ/ベルギー
この少年は
世界中の誰もが知る有名人
「小便小僧」
クリスマス飾りに囲まれて
公然と「用を足す」少年は
誰からも愛される存在であり
クリスマスにもそれが許されるという奇跡

ブリュッセル/ベルギー
この町には衝撃的な朱色の扉があった
でも何とクリスマスリースが似合う扉だろう
ヒイラギの緑とマッチして
まるで舞台女優の瞳のように
美しく感じられ思わず立ち尽くしてしまった
まるでクリスマスの魔法にかかったようだ

ブルージュ/ベルギー
「わたしは光として世に来ました。
わたしを信じる者が、
だれもやみの中にとどまることのないためです。」
『ヨハネの福音書12.46』

聖母大聖堂のイエス像/アントワープ/オランダ
ここはブリュッセルにある
「グラン・プラス(Grand Place)」
市庁舎や王の家(博物館)や昔ながらのギルドハウスが立ち並ぶ
クリスマスには広場全体がライトアップされ
建物は夜空に浮かび上がり
光の大祭典が繰り広げられる
主役はやはり輝くクリスマスツリー

ブリュッセル/ベルギー
ドアに飾られたリース
モミの木の輪に赤いリボンが結ばれている
素朴ながらも
見る人の心を 穏やかに癒してくれる
ここにもクリスマスの時が
優しく 静かに 流れていた

ブルージュ/ベルギー
聖母大聖堂の青い服をまとったマリア様は
大きなクリスマスリースの中心に
穏やかなまなざしで立ち尽くし
クリスマスを祝福しておられた
その光景はラピスラズリで描かれた
絵画そのもののようだった

アントワープ/ベルギー
クリスマスの装いに包まれ
街中のレストランはディナーの客を待っていた
クリスマスは誰もが優しくなれる時
そして誰もが静かに食事を楽しみたいと
切に願うひとときでもある
私の心には
澄み切って 乾いた青空が浮かび上がっていた

ブルージュ/ベルギー
ここはチェスキークロムロフ
人々が行き交う広場の
木造の家の中に
聖家族が集うクリッペがあった
天使が大きく手を広げ祝福をささげている
この場を離れず ずっと眺めていたい光景だった

チェスキークロムロフ/チェコ共和国
最初に思った
このドアの向こうには
どのような世界が広がっているのだろうか
もしかしたらこのドアの向こうには
大きな森が広がっているような気がした
リースはその森のモミの木で造られたのだろうか

チェスキークロムロフ/チェコ共和国
天使たちは
クリスマスの祈りをささげている
でも一人だけ
考え込んでいる天使もいた
もしかしたら
サンタクロースの贈り物のことを
考えているのかもしれない

プラハ/チェコ共和国
トナカイの角
と思ったら
可愛い赤い髪飾りのツリーだった
このお気に入りの髪飾りは
女の子と一緒に街中を歩きながら
クリスマスの幸せを告げて回る

プラハ/チェコ共和国
家族でクリスマス飾りを探しに来た
家ではモミの木が
沢山の飾りつけを待っているから
早く帰りたいな
女の子の背中は
そう語っているように見えた

プラハ/チェコ共和国
先ほど見かけた
赤いツリーの髪飾り
よく見たら友達は毛糸の帽子
一人だけ髪飾りとは
どうしても
ツリーを飾って歩きたかったんだね

プラハ/チェコ共和国
プラハの長い階段を降りた駐車場に
屋根にモミの木を乗せたまま
車が停められていた
「The secret of black canvas」
車の後ろの窓にそう書かれていた
アレクサンドル・オニシチェンコの絵画技法
ブラックキャンバスを示唆しているのだろうか
とすればこの車は彼の創作の一部なのかも知れない
私は自分の心に喜びを感じながら車をシャッターに収めた
メリークリスマス

プラハ/チェコ共和国
何と可愛くて何と素敵な
マカロンのクリスマスツリー
誰も手を伸ばせず
このツリーは
クリスマスが終わっても
そのまま永遠に残したくなる
そんなツリーだ

ブリュッセル/ベルギー
宮殿の寒い庭は
クリスマスマーケットになっていた
夕暮れの中で
人々はそれぞれの買い物を楽しんでいる
誰もがこの季節は何ものにも変えがたい幸せを感じる
アドベントは生活に潤いを与える宝石のようなもの
メリークリスマス

シェーンブルン宮殿/ウィーン/オーストリア
夜空に光り輝く
ウィーンのクリスマスマーケット
雨上がりだったけれど
沢山の人たちがやってきて
グリューワインの香りの中で
幸せな時間を満喫していた
寒い冬はお気に入りの人と一緒に
メリークリスマス

ウィーン/オーストリア
ウィーンのクリスマスマーケットで見つけた
パープルのアドベントリースは
でもちゃんと四本のローソクだった
さりげなく置かれたリースは
どこかの家の玄関を飾るまで
ここにじっと待っている
メリークリスマス

ウィーン/オーストリア
街角の
鉢植えのヒイラギは
赤い実をたくさんつけて
もうすでにクリスマスツリーになっていた
そしてさらに枝には金のオーナメントが吊り下げられ
その長い幹には美しい金の服をまとってもらったから
一層
豪華な
装い
に
変身
した

ウィーン/オーストリア
ハンガリーの国会議事堂の前を
ドナウ川が滔々と流れています
その水面を議事堂の光が照らし
見る者の心を癒してくれます
クリスマスの夜は静かにゆっくりと更けて行くのです

ブダペスト/ハンガリー
木彫りの「クリッペ」のイエス様は
「飼い葉桶(クリッペ)」の前で母マリア様に優しく抱かれ
父ヨセフ様の横では天使が何かを囁いているように見えます
東方の博士たちはイエス様を静かに見守っています
この国のクリスマスはこうしておごそかに過ぎて行きます
「自分の宝は、天にたくわえなさい。
そこでは、虫もさびもつかず、
盗人が穴をあけて盗むこともありません。
あなたの宝のあるところに、あなたの心もあるからです」。
『マタイの福音書6.20-21』

ブダペスト/ハンガリー
第七写真館「クリスマス特集」にご来館頂き有難うございました。
次は、現在建築中の「第八写真館」完成のあかつきに、ご来館をお持ちしております。
館主 : 牛島まさみ